【社員数別】オフィスの適正面積は?10人・30人・50人企業の坪数目安と計算方法

オフィス探しをはじめると、まず直面するのが「いったい何坪借りればいいのか」という問題です。広すぎれば賃料が無駄になり、狭すぎれば増員のたびに移転を繰り返すことになる。この記事では、社員数や働き方に応じた適正面積の考え方と、10人・30人・50人・100人規模ごとの坪数目安を具体的に整理します。
※本記事の内容は2026年2月時点の公開資料・一般的傾向を基にした参考情報です。実際の条件や最適解は、企業規模・働き方・物件条件により異なります。
オフィスの適正面積を決める3つの要素
① 出社率・勤務スタイル
全員が毎日出社するのか、週に何日かリモートワークを組み合わせるのかによって、必要な席数が大きく変わります。フリーアドレスを導入している企業では、同じ社員数でも必要面積が2〜3割程度コンパクトになるケースもあります。
② 業務内容・スペース構成
会議が多い会社は会議室を多めに、集中作業が中心なら個人ブースが必要になるなど、業種や業務内容によって必要なスペースの種類も変わります。
③ 将来的な増員計画
今の人数だけで考えると、数年後には手狭になって移転コストが発生します。ただし、広すぎる物件を長期契約してしまうリスクもあるため、成長フェーズと契約条件のバランスが重要です。
一人あたり何坪必要?業種別の面積基準
業種・働き方によって基準は変わる
一般的なオフィスの目安として、1人あたり2〜4坪が基準としてよく使われています。ただしこれはあくまで目安であり、業種や働き方によって適正値は変わります。
| 業種・スタイル | 一人あたりの目安 | 備考 |
| 一般的なオフィスワーク | 約3坪 | 執務+共用スペース込み |
| エンジニア・クリエイター系 | 約3〜4坪 | 機材・デュアルモニター等を考慮 |
| ハイブリッドワーク中心 | 約2〜2.5坪 | フリーアドレス前提 |
| 来客・商談が多い業種 | 約3.5〜4坪 | 応接室・商談スペースの割合が増える |
なお、ここでいう「坪数」は貸室面積(専有面積)を指すことが多いですが、実際には共用廊下やエレベーターホールなどを含む「契約面積」で提示される物件もあります。内見時に確認しておきましょう。
東京都心のオフィス賃料相場について、以下の記事で詳しく解説しています。
社員数別のオフィス面積目安|10人・30人・50人・100人
固定席とフリーアドレス、それぞれの坪数目安
社員数ごとのざっくりとした目安は以下のとおりです。出社率やレイアウトによって変動するため、あくまで参考値として活用してください。
| 社員数 | 固定席前提 | フリーアドレス前提(出社率70%想定) |
| 10人 | 約20〜30坪 | 約15〜20坪 |
| 30人 | 約60〜90坪 | 約45〜60坪 |
| 50人 | 約100〜150坪 | 約75〜100坪 |
| 100人 | 約200〜300坪 | 約150〜200坪 |
出社率を掛け合わせると、必要な坪数はさらに変わる
たとえば社員30人の会社で週3日出社を原則としている場合、同時出社の最大人数は概ね20〜25人程度と見込まれます。フリーアドレスを導入し、その分だけ席数を絞れば、60〜90坪の物件を借りなくても50坪前後で十分機能するケースも少なくありません。
執務スペース以外に必要な面積の内訳
共用エリアが占める割合は意外と大きい
オフィスの面積は「デスクと椅子を置くスペース」だけではありません。実際には共用エリアの面積も意外と大きな割合を占めます。一般的に、執務スペースが全体の50〜60%、残りの40〜50%は以下のような共用スペースで構成されます。
- 会議室・商談スペース
- エントランス・受付
- リフレッシュスペース・休憩エリア
- 収納・書庫スペース
- サーバールームや機器置き場
「執務スペースとして○坪」と考えるのではなく、こうした共用エリアも含めたトータルで面積を設計することが大切です。
会議室・応接室に必要な広さと数
会議室の種類別の面積目安
会議室の数や広さは、社内ミーティングの頻度や来客の多さによって変わります。目安として参考にしてください。
| 会議室の種類 | 収容人数 | 必要面積の目安 |
| 小会議室(社内打ち合わせ用) | 4〜6名 | 10〜15㎡ |
| 中会議室(部署横断・採用面接等) | 8〜12名 | 20〜30㎡ |
| 応接室(来客・商談) | 4〜6名 | 15〜20㎡ |
| Web会議ブース | 1〜2名 | 2〜5㎡ |
今の時代は「大会議室より小部屋を複数」が主流
ハイブリッドワークが定着してきた現在、「大人数が集まる大会議室」より「1〜2人でWeb会議に使える防音ブース」や「4〜6人でハドル(気軽な打ち合わせ)できる小部屋」への需要が高まっています。大会議室を1室設けるより、小会議室を複数用意した方が稼働率が上がるケースも多いです。
リフレッシュスペースや倉庫の面積配分
リフレッシュスペースは「出社したくなる場所づくり」の一部
リフレッシュスペースは「あれば嬉しいオプション」から、「社員が出社したくなる場所づくり」の一部として重要視されるようになってきました。コーヒーマシンや軽食スペースを設けるだけでも、オフィスに来ることへの心理的なハードルが下がるという声もあります。
書庫スペースは電子化で縮小できる
一方、書類や備品のための倉庫スペースは、電子化が進む中で以前より縮小できる傾向にあります。ペーパーレス化を進めることで、書庫スペースを削ってその分を休憩室や集中ブースに転換する企業も増えています。
面積配分の目安(社員30人規模のオフィス例):
| エリア | 面積の目安 | 全体に占める割合 |
| 執務スペース(フリーアドレス) | 約30坪 | 約55% |
| 会議室・ブース類 | 約15坪 | 約27% |
| リフレッシュ・エントランス | 約6坪 | 約11% |
| 収納・機器類 | 約4坪 | 約7% |
将来の増員を見越した面積計画の立て方
よくある失敗パターン:将来を見込んで広く借りすぎる
「今は30人だけど、2年後には50人になる予定」という場合、どう考えればいいでしょうか。よくある失敗パターンは、将来の人数に合わせて最初から大きな物件を借りてしまうケース。契約期間中ずっと空席だらけのオフィスに賃料を払い続けることになり、資金効率が悪くなります。
おすすめは「近い将来だけ織り込む」段階的アプローチ
おすすめの考え方は以下の2つです。
- 近い将来(1〜2年)の増員だけを織り込む
全員分の座席を用意するのではなく、フリーアドレスで「1〜1.5年後の出社人数」をベースに計算する。増員後に手狭になったタイミングで近隣物件へ移転や増床を検討する方が、結果的にコストを抑えられることも多いです。 - 契約期間を短めに設定しておく
長期の固定契約より、2年以内の短期契約やサービスオフィスを活用してまず試す。事業の成長を見ながら、適切なタイミングで本格的なオフィスに移行するという段階的なアプローチも有効です。
オフィスが手狭になったときの3つの選択肢
移転・増床・拠点併用、それぞれの特徴を理解する
増員が続き、いよいよ今のオフィスでは手狭になってきた。そんなときに取れる選択肢は主に3つあります。
- 移転する
最もシンプルな解決策ですが、敷金・礼金・内装工事費など初期費用が再びかかります。また移転先の物件探しや手続きに時間がかかるため、早めに動き出すことが大切です。 - 増床する(同ビル内や近隣物件)
同じビル内に空き物件があれば増床交渉ができる場合もあります。移転と比べて引っ越しコストや社員の負担が少ないため、まず大家や管理会社に相談してみる価値があります。 - サテライトオフィスや短期拠点を併用する
本社は現状のまま維持しつつ、増えた人数分をサービスオフィスやシェアオフィスで補う方法です。拠点の分散というデメリットはありますが、コストや契約の柔軟性という点でメリットがあります。
広さで失敗した企業の事例と教訓
ケース①:広すぎて固定費が重荷になった
急成長を見込んで100人分の固定席があるオフィスを契約したが、採用が計画通り進まず、常に半分以上が空席の状態に。毎月の賃料が重荷になり、途中解約しようにも違約金が発生する定期借家契約だったため、身動きが取れなくなった。
→ 教訓:成長フェーズが不確かな時期は、契約期間の柔軟性を優先する。
ケース②:手狭すぎて採用・定着に影響が出た
コスト重視で狭めの物件を選んだ結果、増員のたびに席が足りなくなり、社員が窮屈感を感じるように。採用候補者へのオフィス見学で印象が悪くなり、オファー辞退が続いた。
→ 教訓:オフィスの広さはコストだけでなく、採用・定着にも影響する。コスト削減の判断は、こうした間接的なリスクも含めて考える必要がある。
初めてオフィス賃貸契約を行う際は、以下の記事も参考にしてみてください。
オフィスの広さ選びでお悩みの方へ
「結局、自分たちには何坪が適正なのか」は、社員数だけでなく、働き方や業務内容、今後の成長見込みを一緒に整理してはじめて答えが出るものです。
& workplaceでは、働き方と事業フェーズを踏まえたオフィス条件の整理からサポートしています。
「まだ具体的な物件は決まっていない」という段階でも、お気軽にご相談ください。