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2026.05.20

東京都心のオフィス賃料相場2025年版|主要5区の坪単価と初期費用を徹底比較

オフィス探しでは賃料相場や坪単価に注目しがちですが、賃料が安い物件=総コストも安いとは限りません。初期費用は賃料を基準に算出されることが多く、賃料設定によって移転にかかる費用全体が大きく変わります。

本記事では、東京都心5区の最新オフィス賃料相場と坪単価の目安を整理しながら、初期費用や月額コストへの影響を分かりやすく解説します。オフィス移転や拡張を検討する際の予算設計やオフィス選びの判断材料としてご活用ください。

※本記事の数値・相場データは2026年2月時点の公開資料等を基にした参考値です。実際の費用・条件は物件や契約内容、時期により変動します。

東京都心オフィスの賃料相場|2026年最新動向

東京都心オフィスの賃料相場の見方

2026年2月現在、東京都心の一等地に立地する、規模・スペックともに最高水準とされる「Aグレード・オフィス」における空室率は0.9%〜1.5%前後という極めて低い水準で推移しています。東京都心のオフィス賃貸市場はほぼ空室が枯渇している状態で、賃料の上昇傾向が続く貸手市場となっています。

賃料相場は前年比で約7.5%上昇しており、特に人気エリアでは二桁増を記録するケースもあります。出社回帰による企業の増床ニーズが高まっているのに加えて、建築費の高騰や人手不足により2026年以降に予定されていた新規ビルの供給計画が見直されていることなどが主な要因とされています。

まずは移転全体の流れについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

賃料を見るときの基本指標「坪単価」

オフィス賃料を比較する際の指標となるのが、1坪(約3.3㎡)あたりの月額賃料を示す「坪単価」です。坪単価は物件の大きさに反比例して割安になります。

なお、物件の募集図面などに記載されている坪単価には、共益費(管理費)が含まれている場合と、別途請求される場合があるので注意が必要です。共益費は一般的に坪当たり2,000~4,000円または賃料の5〜10%程度が目安です。また、光熱費などの固定費についても、定額の物件と、使った分だけ支払う実費請求の物件があります。必ず共益費や月々の支払いが発生する項目の扱いを確認し、総額を把握するようにしましょう。

【エリア別】千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区の坪単価比較

2025年末現在、都心5区での平均賃料は21,409円(坪単価、共益費除く)ですが、地域によって上限下限にブレがあります。エリア別募集賃料(共益費込・税別)の相場は以下の通りです。

エリア坪単価備考
千代田区16,460~68,772円日本のビジネス中枢だけあって、丸の内・大手町エリアは坪単価3〜4万円台と最高水準で推移しています。一方で神田周辺などでは1万円台後半の物件も見られます。
中央区14,534~65,625円千代田区、渋谷区に次いで賃料相場が高いエリアです。特に八重洲・京橋・日本橋エリアは再開発により高額ですが、日本橋を超えたエリアには1万円台半ばからの物件もあります。区内でもエリアによって金額の幅が大きく、コストパフォーマンスに優れた物件が集まるエリアもあるのが特徴です。
港区17,000~44,837円虎ノ門・麻布台エリアの再開発により賃料格差が拡大しています。六本木・麻布エリアは坪単価4万円を超える物件がある一方、新橋や芝浦・海岸エリアでは1万円台後半から検討可能です。
新宿区14,524~31,480円西新宿の超高層ビル群は坪単価2〜3万円台が中心ですが、築年数が経過した物件も多く、設備のわりに手ごろな賃料の物件もあります。
渋谷区18,387~37,857円IT企業やスタートアップからの需要が強く、渋谷・神宮前エリアでは坪単価3万円を超える物件が多く見られます。都心5区の中で最も高い水準まで上昇しているエリアの一つです。

(数値は2026年2月、当社調べ)

同じエリアでもビルのグレードや立地によって大きな幅がありますので、あくまでも目安として参考にとどめておきましょう。

こちらの記事では、エリアごとの特徴を詳しくチェックできます。

オフィス賃料以外にかかる初期費用、その全体像

見落とさないで! 「賃料以外」にも大きくのしかかる初期費用

オフィス移転には、賃料以外にも多額の初期費用が発生します。物件取得費用だけでなく、内装工事や設備投資を含めると、一般的に坪単価20〜40万円程度かかるとされています。しかし、契約内容や新オフィスの内装にどこまでこだわるかなどで大きく金額が異なってくるため、確認や検討をしっかり進めたい部分です。

初期費用の主な内訳

全体予算を把握するために確認しておきたい項目には、以下のようなものがあります。

  • 契約費用:前家賃、保証金(敷金)、仲介手数料、火災保険料、保証委託料など
  • 工事費用:内装工事費、電気・通信工事費(オフィス内のLAN配線含む)、防災・空調設備工事費など
  • 移転関連費用:引越し運搬費、オフィス家具・什器購入費、廃棄物処理費、旧オフィスの原状回復費など

特に東京は世界的に見てもオフィス内装工事費が高い都市の一つであり、予算オーバーを防ぐためには初期段階での総額把握が欠かせません。

契約時に発生する初期費用の相場と注意点

保証金・敷金の相場と償却ルール

オフィス賃貸における保証金(敷金)は、住宅と比べて高額で、だいたい賃料の6ヶ月〜12ヶ月分と言われています。規模によっても金額が変わってくるのがオフィス賃貸の特徴です。例えば、10〜40坪程度の小規模オフィスでは3〜6ヶ月分で済む場合もありますが、50坪以上の物件や大手デベロッパーのビルでは6〜12ヶ月分が一般的です。

また、契約時には敷金償却の特約にも注意が必要です。これは、退去時に原状回復費用の有無にかかわらず敷金から一定額を無条件で控除する特約のことです。裁判例では、月額賃料の3~3.5ヶ月分程度までが有効性の目安とされています。

契約書作成については、こちらの記事で詳しく解説しています。

内装・工事にかかる費用の考え方

内装工事費用の目安

内装工事費は、物件の状態やデザインのグレードによって大きく変動します。内装工事の坪単価のボリュームゾーンは40〜90万円程度とかなり幅がありますが、中でも一般的なオフィス内装では坪単価10〜30万円程度で収まるケースもあります。東京のオフィス内装費は高騰傾向にあること、契約の内容によって工事の内容が異なることなど、ケースバイケースでコストが大きく変わります。

居抜き物件と新規・スケルトン物件の違い

物件には、初期状態によって内装がないコンクリート打ちっぱなしの状態の「スケルトン物件」と、前のテナントの内装や設備をそのまま利用する「居抜き(現状有姿)物件」があります。

スケルトン物件は自由なレイアウトが可能ですが、内装構築のために相当の費用と工期がかかります。一方、居抜き物件は前のテナントによるレイアウトや設備などが残っている状態です。内装工事費を大幅に削減でき、入居までの期間も短縮できるため、コストメリットが非常に大きくなります。工事費用を抑えたい場合、全入居者による原状回復工事の前に「現状有姿(げんじょうありのまま)契約」を希望するという手段もあります。

初期費用を含めて無理のない条件を整理したい方はこちら。

月額コストのシミュレーション|社員10人・30人・50人の場合

月額コストの内訳総ざらい(賃料・共益費など)

毎月のランニングコストには、賃料だけでなく以下の費用が含まれます。

  • 共益費(管理費):賃料の5〜10%、または坪当たり2,000~4,000円程度
  • 水道光熱費:実費請求または定額請求
  • その他の固定費:通信費、清掃費、セキュリティ費用など

シミュレーションを行う際は、これらを合算した総額で考える必要があります。

ここでは都心5区の平均坪単価21,000円を参考に、

社員数ごとのオフィス面積と月額コストの目安をシミュレーションします。

※共益費は賃料の10%として試算

社員数別 月額オフィスコストの目安

社員数想定面積坪単価月額賃料共益費月額合計
10人約30坪21,000円630,000円約63,000円約693,000円
30人約90坪21,000円1,890,000円約189,000円約2,079,000円
50人約150坪21,000円3,150,000円約315,000円約3,465,000円

上記はあくまで参考試算ですが、社員数が増えるとオフィス面積だけでなく共益費や光熱費なども比例して増加します。

ただし、企業規模が大きくなるほど坪単価が下がるケースもあり、実際のコストは物件や契約条件によって変動します。

人数・働き方で変化する一人当たり坪単価|社員10人/30人/50人の考え方

オフィスの一人当たり面積は、労働安全衛生法に基づく「事務所衛生基準規則」により、約1.4坪(4.8平方メートル)以上の確保が法的な最低基準として定められています。一般的にオフィスに必要な広さは、社員1人あたり2〜4坪(中央値は約3.7坪)が目安とされています。

人数の多寡にかかわらず会議室や収納など最低限必要な共有スペースの確保を考えると、人数の少ない企業ほど、社員1人当たりの面積に余裕を持って考える必要があると言えるでしょう。

働き方や業務内容によっても必要な広さは変わってきます。外回りの営業やリモート勤務が多い職場では、フリーアドレスの導入や共有スペースの効率化などで、1人当たり2坪程度に抑えてコストダウンを図る企業も増えています。

会社の規模にピッタリな広さ選びについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

オフィスコストを抑えるための実践ポイント

賃料を抑えるための3つの工夫

賃料相場が上昇する中で、コストを適正化するための具体的な工夫を紹介します。物件探しの条件に加えたり、契約前にオーナーとの交渉をしたりなど、ひと手間かけることでコストダウンが可能です。

  1. フリーレントの交渉:入居後一定期間(1〜6ヶ月程度)の賃料を無料にする条件で、移転初期の二重家賃負担を軽減できます。
  2. 定期借家契約の活用:契約期間満了後、更新ができない形態。オーナーにとってもメリットの多い契約形態なので、賃料が割安に設定される場合があります。
  3. 居抜き(現状有姿)物件の活用:内装工事費だけでなく、退去時の原状回復費用の負担も軽減できる可能性があります。

このほか、賃料負担を抑える選択肢としては共有スペースにかかるコストが軽減できるシェアオフィスを利用するといった手段もあります。初期費用・賃料以外の面では、什器などの備品を中古にすることでコストダウンを測ったり、補助金を活用したりすることでも現金の持ち出しを抑えられます。

何はなくともエリア選定がキーポイント|身の丈・ニーズに合った物件選びが必要

コストダウンには、希望の立地条件を見直すのも一つの手段です。とはいえ、単に賃料の安さだけでエリアを選ぶと、採用や営業活動に支障が出るリスクがあるので注意しましょう。例えば、立地条件によるメリット・デメリットには、以下のようなものが考えられます。

条件メリットデメリット判断基準
駅からの距離遠いほど賃料が安い従業員の通勤負荷や来客の利便性に影響する事業内容・働き方に即して適切なバランスになっているか。
エリア選択例えば渋谷ならIT系人材や若手が集まりやすいなど、人材確保に有利に働くこともある賃料が高くなりがちデメリットを超えるメリットが得られるか。
場合によっては周辺エリアに目を向けることで賃料を2〜3割抑えられる可能性もある。

また、ビルそのものやオフィスの施設・設備にどこまでこだわるかによっても賃料は大きく変わってきます。目先のイメージや賃料だけでなく、採用力や生産性、将来の拡張性まで含めたトータルコストでエリアを選定することが成功の鍵です。

賃貸以外の選択肢も比較したい方はこちら。

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